男の花道

清原が引退する。20年前、ぼくは東京にいた。新宿3丁目にある会社のそばのパン屋のおばちゃんが清原の大ファンだった。小生意気な面白おかしい青年だった彼は堂々と結果を残していた。あこがれの巨人で結果を出せなかった彼は、仰木監督に「男の花道に」と拾われた。いま最期のときが来た。あと1本、ホームランを打ってバットを置く。そんな思いを秘めながら。